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なにわ筋線 税金1200億で関空アクセス5分短縮!?

投稿日:2017年5月24日 更新日:

大阪駅の横に広がる西日本最後の一等地であるうめきた2期開発用地。平成35年その用地の北側に新たな駅、JR西日本の北梅田駅が完成する。

今回計画が発表されたのが、総延長約7.4kmの「北梅田駅」と難波までを縦に結ぶ線、それが「なにわ筋線」だ。

南海電鉄とJR西日本が営業主体となり、北梅田駅から「中之島」をとおり、「西本町」経由で、JRと南海の両線に分かれ、「JR難波駅」と「南海新難波」に繋ぐルートとして2031年までに整備を行う方針だ。

これにより、大阪駅から関西国際空港まで約1時間かかっていたところ、最速45分程度まで短縮されるという。

 

ただ懸念材料は多い。

2011年当時、国土交通省に提示していた事業費は1800億程度、しかし、足元では建設費用の高騰などで、事業費が3300億にも上るという。事業は府・市と鉄道事業者が出資を行い第3セクター「関西高速鉄道」が事業主体となる予定であるが、当然、府と市が出資する以上、多額の税金を投入することとなる。

さて市と府の税負担はどれほどになるのだろうか。

「なにわ筋線」の事業は国の地下高速鉄道事業費補助を活用することになる。総事業費約3300億円とした場合、第3セクターへの出資金は2割の660億円、そのうち府市の負担額は半分の330億円にのぼる。

さらに補助金については、全体事業費の9割が補助対象事業費で、このうち府市の補助率は28%であることから、府市の負担額はさらに約830億円上乗せされる。

そうすると、府と市の負担の合計額は最終的に約1200億円にも上ることになる。

 

税金1200億円の投入というと、大阪として近年、類を見ない多額の投資である。

それでは、「なにわ筋線」の効果とは、どの程度あるのであろうか。

そもそも、北梅田駅が新設されるだけで、これまで大阪駅を素通りしていた「特急はるか」が北梅田駅に停車することによって、15分程度の時間短縮により、関西国際空港までのアクセスは大幅に改善される。

なにわ筋線が整備されたとしても、実は関空からのアクセス所要時間が、もう5分短縮されるに過ぎないのだ。

そうすると約1200億円の税金投入で5分の短縮とすると、費用対効果はあると言えるだろうか。単純に割り算すると、1分240億円だ。

行政説明によれば、関空までのアクセスが短縮されるだけではなく、環状線容量に余裕ができ、大阪駅からUSJの来訪者などで混雑が著しい桜島線方面への列車が増便できる。また、梅田となんばを縦に繋ぐ、地下鉄御堂筋線などの既存鉄道の混雑が解消されるというが、その効果は混雑解消がメインで、経済的効果については未知数だ。

「なにわ筋線」の投資効果が具体的に見えてこないと、お金に厳しい大阪人の理解を果たして得れるだろうか。

 

(大阪市会議員 前田かずひこ)

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